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東大駒場学派物語
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東大駒場学派物語

著者 小谷野敦
ジャンル 一般書 > 文芸書 > 随筆・エッセイ
発行形態 書籍
発売日 2009/03/24
判型・ページ数 4-6
商品コード 9784403231131

価格1,980円(税込)

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内容説明
前奏曲
四天王または御三家/人脈に通じることも修業のひとつ?/言語を飛躍的に発達させたのはゴシップである

第一幕 
四天王の誕生
芳賀幸四郎と芳賀徹/平川祐弘と東京高師付属中学特別科学組/東大教養学部/教養学科の成立/中沢新一事件の真相/芳賀、平川はなぜ仏文科へ行かなかったか/島田謹二という伝説的人物/島田謹二と平川?弘/気性が激しい人々/東大比較初期の教官たち/駒場学派は才色兼備を愛でる/「美少女」好みの伝統/芳賀、平川の留学時代/一九五八年、ローマのエピソード/『ロシヤにおける広瀬武夫』と『ルネサンスの詩』/島田謹二の還暦記念論文集/
手さぐりの比較文学比較文化/内部結婚が少ない駒場学派/教え始めた一期生たち/菊池榮一還暦記念論文集/芳賀徹とドナルド・キーン/芳賀徹の遅筆/富士川記念論文集と亀井『近代文学におけるホイットマン』/佐伯彰一が比較の担当になる/平川?弘『和魂洋才の系譜』/対比研究志向の始まり/講座比較文学全八巻/佐伯彰一と四天王/『鎖国の思想』『渡辺崋山』『西洋の衝撃と日本』/左翼嫌いのナショナリストという定評の成立/出身者が順当に後を継がない理由/比較に韓国留学生が多い理由/平川の頑強な天皇崇拝/四方田犬彦と井辻朱美/比較の黄金時代と平川の論争癖/同僚と学問の話をしてはいけない/駒場学派と鶴田欣也/鶴田欣也と工藤美代子/小堀、平川、江藤の微妙な関係/比較と地域文化専攻の設立/八王子のセミナーハウスの意味/芳賀徹が主任になる/比較とニュー・アカデミズム/『絵画の領分』の公開審査/小堀桂一郎のこだわり

間奏曲 英文科の落ちこぼれ、比較へ行く
入院と院浪/大学五年生の生活/「比較文学」の大学院を受ける/一次試験に受かる/不安神経症になる/有名人になるという妄想/京都へ旅行する/友人の寮に泊めてもらう/「比較文学」の口頭試問/「本」ノイローゼに罹る/セミナーハウスでのガイダンス/
「右翼」の三人に初めて会う/指導教官を誰にするか/楽園にでも迷い込んだ気分/西部教授にお茶を誘われる

第二幕 シンデレラ・ガールたち
華やかな年、一九八七年/三島憲一『ニーチェ』をめぐる小事件/
平川先生には追悼文を書いてほしくない/「芳賀さんだってだいたい変なんだから」/佐伯順子二十六歳の『遊女の文化史』/伊東俊太郎の比較文明/日本をやれという抑圧/追い出された人々の業績/西部邁と比較の人々/稲賀繁美、西成彦、小林康夫、中村和恵/
博士論文の公開審査と島田謹二の講演会/修論を本にする華やかな慣習/エリート必ずしもエリート主義者に非ず/受賞ラッシュが続く/比較と「批評空間」の接点/駒場恋愛学派/「あんなものをなぜ書評したのか」/「手の切れるような美人だよ」/亀井俊介の退官記念パーティー/「叢書比較文学比較文化」全六巻/今橋・杉田の出版記念会と鶴田欣也の送別会/比較とサントリー学藝賞/平川、小堀の反目/就職できない学者が増えていく/四天王時代の終焉

第三幕 神々の黄昏
修論と博論の関係はなかなか難しい/それほど芳賀と江藤の仲は悪いのかと思った/比較のハーン贔屓を批判した書評が出る/文学の大学院を増やすのは狂気の沙汰/稲賀が戻らなかったことは痛恨事だった/宮澤賢治論争のごときもの/「あたらしい歴史教科書をつくる会」と駒場学派/平野共余子と沼野恭子/これも「駒場学派の学統」?/『もてない男』は十万部のベストセラーに/遂にぶち切れ『江戸幻想批判』を出す/美術史ジェンダー論争なるもの/女の花道は降りても学者の花道は全然降りていない二人/よくも岩波で出したと思われるような本/刊行書を博士論文とするのは是か非か/比較の小泉八雲マニアぶりはすさまじい/みな雑用が忙しくて研究ができない/比較は往年の活気を失う/駒場学派に激震が走った/激震の前兆/平川のコーリントンへの反論/変り種たち/「駒場学派」は後継者選びに失敗した/「遂に自分は天皇を崇拝することはできませんでした」