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アラマタ美術誌
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アラマタ美術誌

著者 荒俣宏
ジャンル 一般書 > アート・技法書 > 美術・写真
発行形態 書籍
発売日 2010/02/25
判型・ページ数 A5
商品コード 9784403120220

価格3,080円(税込)

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内容説明
第一章 ヒトはどうして絵を描くようになったのか

1 影の叡智と光の啓示
影の偉大なる導き/われわれは絵が描けたために滅亡をまぬがれた?/「影学」へのアプローチと、その方法/プラトンは「アイドル」を嫌い「アイデア」に走った/光と闇をともに「影」と呼んだ東洋のセンス/ダーク・シャドーと「影響力」の関係/絵画にもカゲの力が必要だった/人工のイドラの誕生/画家は「陰陽師」である/いよいよ影が邪魔になる/「影殺し」--そして、透過光の中での「影の蘇生」

2 イリュージョンーー歪めて視る真実
影もまた真実を語る力があった/イメージとイリュージョンの抗争/シュルレアリスムとアナモルフォーズ/だまされる目と脳/チャンス・イメージとシミュラクラ

第二章 装飾芸術論ーー「濃いアート」は秘密だらけ

1 東の鏝絵と西のグロッタを並べてみれば、見えて来るくる、装飾の魔界 「うわべを飾るアート」とは何か/時差出勤がなくなり、共存できなくなった妖怪の教訓/鏝絵とは何か/サフラン酒造の鏝絵は異国の装飾も連想させる/濃いーーぃ装飾は、ひねくれモノに愛された?/「なまこ壁」こそ鏝絵の母/伊豆長八と左官の役割/「おまけ」だからすごかった鏝絵/左官にまつわる職業上の秘密/左官の歴史と時代の変遷は、パラレルに流れる/鏝絵のたそがれとスローライフ/鏝絵の世界と、その作例/伊東忠太と装飾の進化/西洋もまたシンボルと装飾だらけだ/西洋の装飾に分け入る/トロンプルイユは西洋の十八番/エンジニアの復活と「フリーメーソンの逆襲」/装飾とファンタジーの相互依存/究極のフォリー、「グロッタ」/水と洞窟とエロスの誘惑

2 「見えない美学」の猛攻ーー構造VS装飾の死闘
エンジニアの登場/アーティストはエンジニアに勝てたのか?/反近代の闘将と、装飾リバイバル/肥満とダイエットの美術史とは何か/ジャポニスムと「ダイエット」のススメ/日本美術は肉食を開始して太りだした!/ゴシック・リヴァイバルまで理解する/装飾のための建築/取り合わせの妙

第三章 差別する美学ーーヒトはなぜ悪趣味を求めるのか
     
1 悪趣味だって? どこが?
テイストとは、「好み」なのか、「味」なのか?/臨画・写生画・思想画の流れ/よいテイストを身に着けること/ピカソが開けた「パンドラの箱」/風俗による反乱は日本が本家?/バッドテイストと「遊び」の精神/湯女と浮世風呂の世界観/日本のバッドボーイと「風流」/ヒトラーの美術狩りーー悪趣味から「危険な毒」へ/退廃は劣等よりも強毒である/美術の戦争の果て/退廃芸術家と名指しされた人々/大ドイツ芸術も、じつはバッドテイストだった/バッドテイスト成分とは何か、どこが悪いのか?/もうひとつのバッドテイスト成分

2 人間のランキングについてーー美醜の起源と消滅
容姿にも厳格なキャラクターが求められた/頭の形でキャラクターが分かる?/キャラクターと占星術/精神の解剖学/バッドボーイは形に表れる/美人の型と社会の枠とのはざま/美人コンテストは骨相学の末裔か?/昔もあった、整形美容の誘惑/敗れ去る内部の善美/劣等感を超える超ダークサイド/内心の美が信じられない/「パーソナリティー」の登場/個性的な美の誕生/個性は「手書きの手紙」のようなもの/裸の女王のボディー・コンシャス/ネイキッド(naked)からヌード(nude)へ/靴を履くヌード/結論ーーファッションの陰謀